■ 磁気刺激治療(TMS)とは 【保険適用になりました!】 従来、うつ病や双極性障害などの精神病は、薬物治療やカウンセリングによるものがほとんどでした。しかし、薬物は、個人差で抗鬱剤の量や組み合わせの調整が必要ですし、人によっては、むくみや発疹、めまいなど抗鬱剤の副作用のほうがきついなどのケースがあります。カウンセリングでも、相手の医師も人間ですから、性格が合う合わないなどがあります。 TMSは、コイルから出る磁気を頭部に30分程度あてることによって、うつ病などを治療していくものです。 しかもほとんど副作用がありません。TMS処置時に、頭の骨をキツツキにつつかれるような刺激と音(耳栓を用意されます)がありますが、3回4回と回数が増えると慣れてきて、居眠りするくらいの人もいるようです。 効果についても、治療前には毎日暗い気分で部屋から出るのもしんどかったが、治療後は通勤して仕事ができるようになったなど、劇的な効果がある方もいます。 もちろん、思考的に後ろ向きでまじめすぎる方もうつ病患者には多いので、その部分が残っていますと、せっかく前向きになっても再発する人もいますので、完全ではありませんが、現時点で薬物中心の治療で何年も治らないうつ病患者さん、双極性障害の患者さん、統合失調症の患者さんには朗報といえます。(なお、並行して薬物治療やカウンセリングも同時に行うのが一般的です。) 問題は、治療費について保険適用外であることです。このため、20-30回の治療で、数十万円という金額になってしまいます。 2019年6月、待望の保険適用になりました。ただし、条件がありますので、詳しくは対応する病院にご相談ください。