事例研究 | 広告]
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事例の件名 | ケーススタディ: 仕事が忙し過ぎ、抑うつ状態に |
状況や現象 | Bさん、女性41歳。経理担当の管理職として勤務。Bさんの上司は経営者。一般の業務も多忙なうえに部下の教育もしなくてはならず、帰宅が深夜になることが常態化している。休日出勤もしばしば。
4か月ほど前に、Bさんが片腕と思っていたアシスタントが退職、その分の業務もBさんに回ってきて、完全にオーバーフロー状態。1月~3月は繁忙期にあたり、乗り切っていく自信がなくなったと感じる。ここ一月ほど眠りづらくなり、朝早く目が覚めるようになった。 |
本人が困っていること | パフォーマンスの低下
Bさんは既婚だが、現在夫とは離婚調停中。あまり仕事の大変さを上司に訴えて、減給されると将来が不安になるというためらいもある。仕事とプライベートで不安がつのり、仕事に対するモチベーションが下がり、パフォーマンスも落ちている。 |
周囲(上司・同僚・家族等)が困っていること | 周囲の理解不足
上司(経営者)には現状を伝えてあるが、上司は能力がとりわけ高い人で、Bさんの大変さを理解してくれていない。 |
考えられる病気の可能性 | うつ病; 自律神経失調症; 抑うつ状態 |
当人や周囲がやったことがいいこと、解決のヒント | 産業医、心療内科を受診。
抑うつ状態の診断が出て服薬とカウンセリングで治療に当たることになった。 |
備考 | 抑うつ状態は、うつ病の一歩手前のような状態です。意欲が落ちたり、眠りの質が落ちたり、それがためにいつもであればできることが、効率ダウンしたりします。楽しい趣味も楽しく感じないようになったり、人によっては、不眠ではなくて、12時間以上も眠りすぎたりする人もいます。
ここでさらに無理をすると、本物のうつ病になりがちです。
また、普通であれば、家族が心の支えになることもありますが、離婚や育児、単身赴任、介護といったプライベートな理由で、ストレスがさらに大きくなり、家族そのものがストレスの大きな理由になることもあります。
職種によっては、春が多忙、冬が多忙など季節要因も多いことがあり、その時期になると集中する業務をこなすために残業が増えてしまい、必要な睡眠がとれなくなることがあります。
このようになりますと、抑うつ状態からうつ病に進んでしまうかもしれません。 |