事例研究 | 広告]
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事例の件名 | ケーススタディ: 汚いものが気になって、消毒し続けてしまう |
状況や現象 | Jさん、41歳男性。デザイン会社勤務。身の回りのものについた菌が気になってしまい、外からもどって席に着くと、必ず持物を消毒する。外で使う鞄の置き場所なども決まっている。
自分のことだけでなく、部下たちにも同じようなルールを強要する。
消毒するのに時間がかかり、周囲もそれを強要されるので、業務が滞ってしまう。周囲との人間関係が悪くなり受診を勧められた。 |
本人が困っていること | こだわりすぎると思っている
本人は真剣に除菌したいと考えているが、あまりに拘り過ぎかもしれない、自分は普通ではないのかも、とも思っている。
(このJさんの例では、当人もうすうす気づいているので病院への受診を自主的にされていますが、ひどい場合は、当人も気付かず、そのままにしていることもあります。) |
周囲(上司・同僚・家族等)が困っていること | 業務が遅れ、困っている
消毒を強要されて周囲も迷惑し、消毒に時間をとられて業務が遅れ、困っている。 |
考えられる病気の可能性 | 不潔恐怖; 強迫性障害 |
当人や周囲がやったことがいいこと、解決のヒント | 心療内科・精神科への受診で強迫性障害との診断。カウンセリング(認知行動療法)で対応。 |
備考 | Jさんの事例では、鞄などの持ち物をウェットティッシュなどで消毒していますが、何十回と手を洗ったり(指の皮が傷つくほど)、家の戸締りを気にかけて何度も確認に戻って仕事に出れなくなったり、症状はさまざまに出ます。
ごく普通に、「あ、ちょっと鍵閉め忘れたか心配」というのが1年に数回程度であれば、なんら問題ではありません。
毎日何度となくやる、自分でやりすぎかなと思いつつもやってしまう、日常生活に支障がでるくらいやるのに、止められない・・・から、メンタルヘルス問題になりますので、「気付き」が大切です。 |