■ つるバラのシュートの剪定と誘引
シュートがどういうものかは、バラ育成Tips集 ~シュート~で説明しました。
次に、冬にむけて、つるバラのシュートの剪定と誘引について、簡単に絵をみながら説明いたします。
A(茶色の線)は、今年の主幹で春に花が咲いたものとします。
B(緑の線)は、今年の夏に新しく出たシュート(ベイサルシュートとサイドシュート)とします。
C(紺色の線)は、今年の春に花の咲いた枝です。
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剪定前(晩秋の状態) | 今冬剪定後 |
夏の間つるバラの新しいシュートBは、しばらくまっすぐにのばしておきます。根もとから折れないように、麻紐やビニータイなどで縛っておくとよいでしょう(なお、ぎちぎちに縛らないようにしましょう、風で少し揺れるくらいの隙間があるほうが安全です)。
冬になりましたら、Aのうち、古いものを剪定します。サイドシュート(主幹の途中からでているもの)は、出ている幹から先の古い枝を切って、サイドシュートを横に倒して誘引します。
ベイサルシュートは、根もとから折れないように横に倒して誘引します。
横に倒すのは、バラ育成Tips集 ~バラの剪定の基本 冬剪定~記事にもあるように、頂花性があります。
そのため、枝先に花が咲きますので、つるバラは特に横に倒して、その間にたくさんの花がつくように剪定、誘引すると下図のように、きれいに咲きます。まっすぐにのばしたままでいると、先に1つの花しか咲かないということになってしまいます。
このため、できるだけ、水平方向に誘引するのです。
[バラの頂花性]
[バター・スコッチの花の咲いている様子: 枝先に花が咲いているのがわかる]
頂花性を活かして、剪定しましょう。
Cは、今春花が咲いた枝ですので、花ガラ摘みで剪定されているはずです。
樹の根もとは、つるバラはあまり花をつけないので、ベイサルシュートの数が少ないようなら、古い主枝もまだ残します。目安としては、3年たって花がつけにくくなっているか、3年未満かというのが1つの尺度です。
もちろん、樹勢が弱いものなど、3年でなかなか判断がつかないので、残してもかまいません。
樹勢が普通以上の場合は、初心者目線で「ちょっと剪定しすぎたかな」と心配くらいのほうが、ちょうどよかったりします。
もちろん、「切りすぎたかな」といっても、バラは前年の伸びた枝に花がつくわけですから、せっかくの新しいシュートを根もと近くで、ずばずば切ってはいけません。
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