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バラ育成Tips集　～バラ苗が弱ってきたら<1>～

(1) 同じくらい年数がたっている株や同じ系統の元気な薔薇苗に比べて、葉が茂っていない。
(2) 去年も、おととしも花が咲かない。蕾の数もほとんどない。
(3) シュートも出てくる様子がない。
(4) 枝数がまったく増えない。

(1) 新しいバラ用配合土
(2) 有機肥料（元肥に使えるもの）
(3) 液肥
(4) 鉢植えの場合は、鉢底石、鉢底ネットなど

注意：　新苗の場合はもともと若いので、これはやらないでください。このチェックは、２，３年以上たっているのにおかしい苗の場合のみです。

(1) 　株を傷めないように、根もとをつまんで、少し引き抜くように枝をゆすってみて、すぽっと抜けそうかどうか見ます。どうでしょうか。スポッと抜けそうですか？

スポッと抜けそうでないなら、根がしっかりはっているので、当分は大丈夫です（ただし、大きな瘤がありそうなら別です)。周囲の土を軽く掘り返して、コガネムシの幼虫がいないか確認しておきましょう。
根が原因というより、他のところに苗が弱る理由がありそうですので、他の可能性も考えてみましょう。

(2) ちょっと強めに引き抜いて、わりとすぽっと抜けそうでしたら、勇気を出して、抜いてみてください。
(3) 抜いたら、根っこをみてください。白い細い根はたくさんありますか？
もし、簡単に抜けるようでしたら、下右図のように、太い根だけで、白い細い根はないはずです。
(4) もし、下左図のように、白い根が多いようなら、根の発育には問題ありませんので、すぐもとに戻して、液肥をあげておきましょう。鉢植えなら、少し日当りのいい条件のいいところに移動させるのも手です。
根の発育がいいのに、弱っていそうでしたら、もっと日向のいい場所に移動して様子を見るというのも手です。
庭が狭く、日向の場所がないという場合は、小型の株なら、ハンギングに吊るすなど工夫をしてみましょう。それでもだめなら、日陰に強い液肥（ALA配合のもの）などを与えてみてください。
他に日向なのに元気でないようでしたら、また水やりしすぎていないか、害虫の有無もチェックしましょう。

(5) もとに戻す前に、地面を軽く掘ってみて、コガネムシの幼虫がいないか確認しておきましょう。
(6) 白い根があっても、大きな瘤のようなものがあったら、これは危険です。別の病気、根頭癌腫病の可能性があります。

[よいバラの木の根] 太い茶色の根の数も多いし、白い細い根のたくさんある状態。		[悪いバラの木の根] 太い根が２，３本あるが、白い細い根がほとんどない状態。

(1) 白い細い根がほとんどないといった場合は、すぐに新しいふかふかの土に植え替えてみましょう。

Why：　新しい土には、古い土のように病原菌が少ないはずですので、一度周囲の土を変えると原因となる病原菌が減るからです。それにバラはふかふかの土を好みますので、新しいふかふかの土に変えると根に空気がいきやすくなり、より復帰率が上がるはずです。
他に、コガネムシの幼虫などに根をやられていないか、植え替えますとわかりやすいです。なお、植え替え日は暑い日などは避けましょう。枯れやすくなります。


(2) 基本の植え方のとおり、下に有機肥料を入れて、土をかぶせ、その上に株を植えかえます。

Why：　古い土には、栄養分が減っている可能性があります。元肥を補う意味です。土をいったんかぶせるのは、根が弱っていますので、根に直接肥料があたらないように注意します。


(3) 植えかえましたら、養生用に液肥をあげるとよいでしょう。根を伸ばすようなものがいいでしょう。

Why：　元肥は後からきいてきますが、今弱っている根を生育させるために、根を伸ばす養分の多い液体肥料を与えますと、人間でいうとカンフル剤のようにきくからです。ただし、瀕死の状態では、液肥でも無理ですので、確率の問題と思ってください。

(4) 数日、半日陰において、様子をみてから、日当りのいい場所にバラ苗を移動して、育てます。弱っている株ですので、よく注意して、必要に応じて、液肥などをしばらくは頻繁にやる、水切れしないように注意するなど、注意してやりましょう。

Why：　これはなぜかというと、いきなり日当りのいいところに置きますと、乾燥でよけいに枯れてしまうかもしれないからです。半日陰で養生をして、様子をみて大丈夫となったら、日当りのいい場所におきます。日当りは植物が光合成する以上、当然必要なものです。弱っている苗の場合は、場所移動しやすいように、元気を回復しきるまで、鉢植えにしておくのをお勧めします。鉢のサイズは、株の状態にあわせてください。鉢が小さすぎると、植え替えのせいで枯れてしまいますので、注意が必要です。


なお、残念ながら、この方法でも枯れるときは枯れてしまいますし、弱り過ぎてしまっている場合はこの方法は無効です。
できるだけ、よくバラ苗を観察して、植えかえないでもすむように、早めに対処しましょう。
それともう１つは、バラ苗はもともと育てられたバラ農家の癖もありますので、同じお店から買って、何度も枯れてしまうようであれば、他のお店から買うようにしましょう。

Why：　お店によっては、管理状態がよくない可能性や仕入れ元のバラ農家の土に癌腫ができやすい性質があるかもしれないからです。癌腫は、移りやすいのです。品質管理がしっかりしているところを選ぶのがよいでしょう。

植物の基本ですから、根をチェックするｌことが大切です。
根が弱っていたら、「いい土(悪い菌が繁殖していない、栄養もある)」「太陽光」「根の養生(水分と養分の供給）」を確保して、根から栄養を株本体にまわるように条件を整えてやります。

用土は、バラ専用のものが一番簡単です。ふかふかなのがバラに最適。


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肥料もバラ用のものだと配合がよいでしょう。


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